2015年5月17日日曜日

アイルランド伝統音楽祭 -スケリーズ編ー The Trad Music Festival in Skerries

ダブリン近郊のスケリーズ(Skerries)という海沿いの小さな街で今週末、アイルランド伝統音楽祭が行われた。この祭りでは、街中のパブや屋外で頻繁に音楽の演奏がある他、ワークショップという形で各楽器に分かれてレッスンが行なわれた。
スケリーズ(Skerries)の街角
海上から出ると、こんな素敵な眺め!
このフェスティバルは、初心者には向きませんよ、の注意書きが参加要項に書いてあったけど、
フィドルを始めて今月でちょうど12か月目の私、初心者って何だ?と見て見ぬふりをして参加した。
ワークショップ会場への標識が至る所にあって助かった。
ミュージックレッスンの会場となったのは、街の小学校Scoil Réalt na Mara。
フィドルの他に、次の楽器のワークショップがあった。
  • アコーディオン(A/C/C#/D)
  • バンジョー(Banjo)
  • コンセルティーナ(Concertina)
  • フルート
  • ハープ
  • ティンホイッスル
  • イリアンパイプ(Uillean Pipe)
10時からクラスが始まるが、フィドルに関してはクラス分けテストが行われ、約45人の参加者が5人いる先生のクラスに分かれた。
午前は休憩を挟みつつ13時まで、午後は14時から15時半までレッスン。そして、15時半からホールに集まって、上記のすべての楽器の受講者が順番に曲を披露したり、全体で合わせたりした。
 
クラス分けテストでは、45人の受講生みんなの前で1人ずつ演奏しなければならず、緊張した!
小学生の子供から大人までおり、小さな小学生も生意気にも滑らかに音を奏でている。
ウォームアップにドレミ♫の音階を弾くだけでも、音が違う!
テストをする先生は、生徒が2~3小節だけ弾いただけで「はい、よし!」と宣告する場合も。
 
私は今回は普段行っているミュージックスクールでやらない発展的なことをやりたい!と思い、何を弾こうかな~とちょっと考えた末、1つのテクニックであるDouble Stop(重音)を入れてDrowsy Maggieでトライ。
 
・・・・・・。
今までの練習でこんなぐだぐだで酷いDrowsy Maggie弾いたことない!ってほど、
自分史上めちゃくちゃな最低の1曲に。最初から引き直したいくらいだった。
いや、冗談じゃなくほんとにやばいレベルのひどさ。なんか一気にテンション暴落。。。
 
「はい~じゃあ、名前を呼ばれたらそれぞれの先生について行きましょう~♪」と言われてそれぞれ別室に分かれていく。1クラス10人くらい。
私は、最後に名前が呼ばれた。「あんたたち3人はここに残ってね」と。
100点満点のテストだとしたら0~20点をとった落ちこぼれ組ってところかと思ったけど、
私たち3人のレベルも同じ...かな?って感じで、粒の揃っていない我ら。
 
ということで、2人の10歳の女の子に25歳のおばさん1人。
2人とも体は小さいけど、飲み込み早いし、おばさんよりもちろん英語がうますぎだし、ただの体が小さい大人。ただ、先生が部屋から一瞬いなくなると、教卓に立って「はい、静かに!」と叫んで、絵本のBible取り出してなんかジェスチャー付きで朗読し始めたり、「曲の前半はあんた、後半はあんたね」といきなり仕切りだしたりして先生と生徒ごっこが始まる。超かわいい笑。小学校に留学しに来た錯覚が。

会場となった小学校の教室。先生がいなくなるとやりたい放題。
先生は、私がまだ始めて12か月ということに驚いてくれつつ、
「違うクラスでもよかったのだけど今日は限られた時間だし、あなたにはボーイングの基礎とか、テクニックをきちんと身につけて帰ってほしいから私のクラスにしたのよ」と。
基本をないがしろ?にして、重音とかテクニックモノに走ろうとしてた背伸びした自分がクラス分けテストの数小節で見抜かれていたなんて・・・!
 
この特別クラスでは、あとの2人が好き放題やっている間に、ボーイングのやり方(ちゃんと法則があるなんて知らなかった!)とか、応用の装飾音符の中でもロールの弾き方を4種類あってね、と全体像を掴みつつ1つ1つを1対1で教えてくれて、目からウロコ!そうそう、ただ曲を弾きこなすのではなくこういう指導を今日求めてた!という痒いところに手が届いた感覚。

ちょっと一息、休憩時間に海岸へ出た。
時間は限られていてもなんとなく広く浅くやったな、じゃなくて今日これできた!って小さいことでも、思える日になって、かなり有意義な1日に。

最後は、全楽器奏者とLucy Farr's Barndanceを合わせて、フィナーレ!

先生たちとのSession、Ceol agus craic。後に会場が一つに。

この後、街のセッションにも参加し、伝統音楽漬けの一日に。 
たくさんなことを学べた、ディープな土曜日だった。
街のパブでのセッションにも参加。
 

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